【箱根旅行記】秋の終わり、現実主義者でしっかりものな友人Sとの旅行の記録

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箱根周遊
箱根周遊

気心の知れた友人、Sが箱根へ1泊2日で遊びに来るそうなので、1日目を案内することになった。

旅行の予定を立てる。

やはりまずはゴールデンコースを周って…お昼はどこで食べようか…などと、私は浮かれながら1日の予定を考えていた。

ラインでSに観光したい場所はあるか尋ねると、「ここに行きたい」と要望があったのが、「竹やぶ」というお蕎麦屋さんだった。

私はこのお店を知らなかった。


調べてみると、場所はなんと姥子。


え?姥子?ほんとに?

かつて行った姥子駅前の様子。そう、駅前の様子である。

姥子は箱根ロープウェイの駅の1つだ。
以前1度、目的もなく降りて見たことがあるが、駅前の何もなさと人気のなさに気圧されてすぐに帰ってきてしまった。

グーグルマップで見るとホテルなどはあるようだ。

友人Sは職場の旅行好きの上司からそのお店の評判を聞いたそうだ。

そうか、希望があるならぜひ行こう。
私も何もない(失礼)と思っていた姥子にあるお蕎麦屋さんと聞いて、俄然興味が湧いた。

9:00 旅行当日。滞りなく集合を果たす。

はるばる始発に飛び乗って東京から友人Sが強羅駅にやってきた。

初めに箱根美術館を見ることにしていたので、「開館時間に合わせて来て」とお願いしたら、始発に乗らざるを得なかったようだ。

少しの申し訳なさを感じながらも時間を遅らせる気はなかった。

なぜなら、箱根美術館の庭園はなるべく人が少ない時間に見るのが美しいと思ったし、少しだけ「こやつは寝坊するやもしれん」という懸念を本当に少しだけ抱いていたためだった。

失礼な話であるが事実である。

また、そう思った直後に「寝坊するかもしれないのは私の方かもしれん」という不安も湧き上がってきて、前日の夜に安眠できなかったのは私の方だった。

結果的には、お互い寝坊せずに無事集合できたので、ここに朝早く集合する羽目になった経緯を書き留めておく。
よかったよかった。

go toトラベルキャンペーン継続中とはいえ、コロナ感染者が日増しに増えてる今日この頃だ。
マスク着用はもちろん、除菌スプレーをシュッシュしながら張り切って出発した。

旅程の確認

本日は、箱根ゴールデンコースを基本に友人Sの希望を取り入れつつ興味のある観光地を巡る。

ゴールデンコースについては前回の記事を参照。

友人Sの旅行プラン

1日目(私も同行)

強羅駅着→徒歩で箱根美術館へ。紅葉を楽しむ
→公園上駅からケーブルカーで早雲山駅
→早雲山駅からロープウェイ乗車
大涌谷観光→ロープウェイで姥子駅
→姥子駅から徒歩で竹やぶ。お昼ごはん
→腹ごなしに桃源台までお散歩
→海賊船で箱根町港
→箱根関所を通り元箱根
ベーカリーアンドテーブル箱根でおやつ
→バスで強羅の宿へ


海賊船のルートが表示されなくて陸路のみになってしまっているが、大体こんな感じだ。

2日目

小涌谷の岡田美術館へ
→箱根湯本→東京方面に帰宅

9:30 箱根美術館へ。紅葉は最後の盛り。

箱根美術館には入館のおよそ15分前についたにも関わらず、紅葉を見に来た観光客で列ができていた。
気の良いおじさんが落ちた葉っぱを箒ではきながら列を整理している。

チケットを事前に持っていると窓口での購入列に並ばなくて良いそうなので、その場でアソビューを開いて喫茶付きチケットを購入。
以前箱根美術館についての投稿をまとめた際、チケット取得について調べたので淀みなく購入が完了した。
ちょっとドヤ顔をきめる。

つつがなく入館。

最後の見頃とばかりに庭園内の紅葉は真っ赤だった。

自然物とは思えない深い赤に秋の終わりを感じる。

11月の初めに私が1人で来たときには、まだ緑色が残っていたが、今や庭園内は赤と黄色でいっぱいだった。
朝早く行っただけあって、そこまで混雑なく見て周ることができた。

池の鯉と以外にも早く再会を果たした。

「きれいだね〜」と話しながらしみじみと時間を過ごす。

友人Sは幼少期より「じじくさい」との称号を胸に成長したそうだ。
確かに、彼女の希望は「箱根美術館」「蕎麦屋」「岡田美術館」だ。

その称号は間違ってはないと思った。
良いと思う。素敵だと思う。

しかし、一応まだギリギリ若者と名乗れる年だ。(そう私は信じている。)
もう少しお互いにキャッキャッしても良いのかもしれないとも思う。

館内の展示も見て、茶室真和亭へ

苔に映る影も美しいのだった。

お菓子は前回同様、栗きんとんだ。
小田原の有名お菓子屋さん「菜の花」の栗きんとんだそう。

余談にはなるが、菜の花のお菓子に「焼きモンブラン」というお菓子がある。
私はそれが大好きで、何か手土産を持っていくときは大抵それを買っていく。
もう7人くらいに送った気がする。

友人Sは紅葉の写真を見て、箱根美術館に行きたくなったそうだ。
我が友人ながらナイスな判断だと思う。

また、箱根美術館の紅葉の美しさで思い出すのが小田急ロマンスカーの広告だ。
あの広告シリーズ全体に漂う郷愁の風情が私は大好きだ。

歴代の広告は小田急ロマンスカーのHPから見られる。

箱根美術館の写真が使われているのは2013年秋のポスターだ。

今日も首から以前買ったミラーレス一眼カメラをさげている。
私はこの広告のような写真が撮れるようになりたいと思っている。

11月あたまに行った時の様子は以前の投稿参照です。

11:00 公園上駅からケーブルカーで移動。

少し曇ってきた。

一応雨予報ではないから大丈夫なはず…。

しかし、実はあまり箱根の天気予報をあてにしていない。
なぜなら場所によって全然違うからだ。
そして、基本山なので当たらないのだ。

最近、私の雨女っぷりに拍車がかかったと感じる。嫌な予感がする。

十分ほど待ってケーブルカーが登ってきた。

ケーブルカーの中は混んでいて結構密だ。
席は埋まっていて、立っていても隣の人に触れることはないが気を使う程度に密。

早雲山着。ロープウェイに乗り換える。

友人Sが箱根フリーパスを持っているのに対し、私は持っていない。
あわあわロープウェイの切符を買った。
その間友人には2階で景色を堪能してもらおうと先に行ってもらう。

2階のテラスより。

切符を買って合流すると、友人の手には雲パンがあった。

あの、雲を名乗るには食いでがある雲パンだ。
以前私が食べたとき同様、「不思議な味〜」と言いながらむしゃついている。

雲パンの不思議な味の正体は「味噌とカスタードクリーム」という新たな情報を得た。

そういえば、前回来た時は不覚にもスマホの電源が切れてしまい写真を撮っていなかった。
2階のテラスからの外輪山の景色を写真に収める。

実際はもっと雄大で広がりを感じるが、私のカメラスキルによって見栄えがしないのが残念である。

これは私が雲パンを食べた時の話↑

ロープウェイで空の旅だ!

ロープウェイに乗る。

かっこよい!

大涌谷近辺の強風のため、運転を見合わせる可能性があるとのアナウンスが駅構内に流れていた。

大丈夫かしら…と、不安になりながらも乗車した。
乗車って言うのだろうか。車じゃないけど。

そしたら揺れる揺れる。
笑みがこぼれるレベルでまあ揺れた。


楽しいじゃないか。

11:45 大涌谷

姥子までのロープウェイの道行きが少し不安なのでスピーディーに観光をした。

黒たまごは食べないとあかん、ということで1袋ずつ卵を買う。
外で食べたが、風が強すぎて一口食べるごとに髪の毛も一緒に食べていた。
髪の毛結ぶゴムを忘れたことに気付く。

2人揃って卵の殻向くのが下手すぎて、白身がベロンと取れてしまった。
少し時間をかけてでも、ちまちま小さく殻をむくのがコツだ。

ステータス表示があったら、ここら一帯でみんなの寿命が7年ずつ上がってるんだろな、などと考えながら1つ食べ終える。

大涌谷についてから友人Sとは「すごい」と「美味い」しか言葉を交わしていない気がする。

隣では強風に煽られながらも懸命に卵のレビューを撮影中のユーチューバーらしき人がいた。
大変そうであった。

姥子で降りる!

さて、私にとって今日のメインイベント、姥子での食事の巻だ。

姥子は以前降りたときと同じく、もの寂しくて不安になる風景が広がっていた。

人っ子一人いない。
さらさらと草が擦れる音だけが聞こえる静けさ。

グーグルマップを起動してお蕎麦屋さん竹やぶを目指す。

10分も歩かず、お店の看板を発見できた。

ここが目的地の竹やぶのようだ。

なんだこの特徴ある店構えは。

人がいなければ警戒してしまうほどの突然の美術的空間が出現。

駅周辺の人のいなさが嘘のようにお店は賑わっていた。
次から次へとお客さんはやってきて、ウェイティングボードに名前を連ねていく。
ほとんどのお客さんが車でくるようだ。

竹やぶのお店だけが姥子の静けさから隔離されているような賑わいだった。

私たち2人はしばし圧倒されつつも、溢れんばかりの美術的品々を鑑賞したり、怖い話をしたりして名前を呼ばれるのを待った。

やがて名前が呼ばれる。

お腹がペコペコです!

12:50 竹やぶでおひるごはん。

店内もお庭同様、独特の置物や美術品が並んでいる。
やわやわした夢に出てきそうな空間だった。

お腹のペコペコ加減が手伝って、お蕎麦のコース「旅三昧」を注文した。
こういったちゃんとしたお蕎麦屋さんのお蕎麦を食べるのは初めてかもしれない。


初めに出てきたのが蕎麦がき。

蕎麦がきは我が人生の中で初物だった。
恥ずかしながら、どうやって食べるのかもよく分からない。

お醤油とわさびをチョンチョンつけていただいた。

荒い蕎麦の実がいい香りで美味しかった。
わさびもほんのり甘くいのにキリッとした辛味が美味しかった。

次は冷蕎麦、鰊が乗った温蕎麦、スイーツと続く。

てん。
とん。
しゃん。

ここのお蕎麦は今まで食べたお蕎麦の中で1番細いかもしれない。
つゆがよく絡んで美味しかった。
きっちり蕎麦湯もいただいた。

お蕎麦を頂いている間にも、厨房の方から「鰊そば品切れでーす」という声が聞こえてくる。
私達が注文した後から品切れが出始めたようだ。珍しくラッキーだ。

店員さんが初めてきたにも関わらず、常連であるかのように朗らかに声をかけてくれたのが嬉しかった。
お蕎麦が美味しいのはもちろんだが、心温まる接客でさらに気持ちよく食事をすることができた。

なんて良いお店を知ってしまったのか、と楽しい気持ちになる。
友人Sには「お店を教えてくれた上司にお礼を言っておいてほしい」と、よく言い含めた。

食事を終えたころになっても、外のベンチでは何組かのお客さんが待っていた。
会計を終えて、店を後にする。
旅三昧セットは1人3300円だった。

お腹いっぱいであった。

内装も素晴らしかった。特にこの額は部屋に飾りたいと思った。

桃源台までつらつらとお散歩をする

いささか膨れすぎたお腹を抱えて、私たちは竹やぶを出た。

本当は再びロープウェイに乗ろうかと思っていたが、腹ごなしに歩くことにした。

静まり返った姥子を歩く。

話題は、共通の知り合いの近況から人生のことまで、話の深刻度のアップダウン激しくループするのが常だった。
くだらない話かもしれない。
しかし私はこれぞ友人であるなあ、と感じるので栓のない話をするのが好きだった。

やがて、見知ったバス通りに出た。

海賊船ビクトリーに乗船

船だ船だ!
観光地と言えば船に乗らねばならん!

私は結構船が好きだ。

海賊船に乗って箱根町港へ向かう。

天気はどんよりとした曇り。
少し肌寒くなってたが、海賊船は本来こういった物騒な雰囲気の船だと思う。
そのため、割と曇りも良いと思った。映え。

本当は友人Sにキラキラ輝くばかりのレイクビューを見てほしかったが、まあそれはインターネットを駆使して見てもらうことにして、曇りの芦ノ湖を楽しんでもらえたらと切り替えた。

出航した。桟橋の海賊船のスタッフの方が手を振ってくれる。
恥じらいながらも手を振り返した。

寒さを圧してデッキに出る。せっかくの船を船内で過ごす選択肢はない。

例え小雨が降ってこようとも。

小雨に降られ、冷たい風に耐えつつ湖を眺めた。

遠くに九頭龍神社の鳥居が見える。

「あの神社の先の建物が芦ノ湖プリンスホテル、駒ケ岳ロープウェー、竜宮殿。」
などとドヤ顔で解説などしてみたりする。

箱根町港でからくりに触れる

箱根町港で海賊船を降りる頃には大分お腹はこなれてきた。

「よし、ぼちぼちおやつが入るぞ」などと私は考えながら友人Sを案内する。

日が落ち始めてきたので速足で箱根関所をざっと通り抜けた。

途中のからくり美術館で頭を使って、「さらにおやつが美味しくなるな」などと考えていた。

15:55 ゴール!ベーカリー&テーブル箱根でおやつ!

着いた~!

最終目的地のベーカリー&テーブル箱根!
美味しいパン屋さん!

しかし、誤算だったのが閉店近い時間だったので、パンの種類が少ししかなかったこと。

それでも美味しそうなずっしりとしたパンを1つずつ買って、2階のカフェへ。
本当は足湯に入りながら食べたかったが、いよいよ寒くなってきたうえに本格的に雨が降ってきそうだったので断念した。

他のお客さんとのソーシャルディスタンスを保って着席。

パンはどうした。

美味しそうなりんごのケーキが2階で売ってたので買ってしまった。
友人Sもチョコレートのケーキを購入。
パンは明日の朝ごはんにすることにする。

ケーキの大きさが私の方が大分小さくて、むむむと思ったりもしたが、美味しかったのでよかった。

私の思考を察したのか、単に友人Sが優しいだけかは分からないが、チョコレートのケーキを少し分けてくれたのが嬉しかった。
お返しに私もりんごのケーキを1口あげた。

「友人というのはウィンウィンの関係であるな」と思いながら、結局パンも平らげた。

窓の外ではごうごうと風が吹き、雨粒が窓ガラスに当たってまるで嵐のような荒れ模様だった。

バスで強羅まで行く。

友人Sは明日、小涌谷の岡田美術館へ行くそうなので、強羅に宿をとっていた。

せっかくだし、お酒でも飲もうということになって、強羅近辺でお酒を飲める場所を探す。

行ったのはここ。「EMBLEM FLOW HAKONE

私がこのお店に来るのは2度目。
強羅駅横の地下通路を抜けた先、すぐ目の前にあるお店だ。

何を飲んだかは忘れた。
美味しいお酒をお互い3、4杯飲んで、フライドポテトをたくさん食べた。

本当に、大変良い秋の終わりの夜だった。

お店を出て友人Sと別れると、私はタクシーでリッチに帰宅をかました。

まとめ

家族以外の人が箱根に来て一緒に散策するのは、今回初めてのことだった。

いつも1人で歩き回っていることに不満はないが、人と楽しいことを共有すると心が元気になるような活力が湧く心地がする。

こういった経験の楽しさを知っているからこそ、1人での旅も楽しめるのだと感じた。

最後に、友人S、わざわざ箱根まで来てくれてありがとう。
惜しみない感謝と、君と私の人生に幸あらんことを願い、次に会うのを楽しみにしている。

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