旅行に出る前に必要な筋肉ってなぁに

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雑記帳
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今年に入ってからしばらく諸事情により即売会イベントに出ることを差し控えていた。
その間に参加したい意欲ばかりがほとばしり、事情が解決する8月以降の即売会にほぼ何も考えず手当たり次第に申し込んだ。

先日、晴れて事情から解放されて、ふとスケジュール帳を見て見れば、

9/8 文学フリマ大阪
9/22 文学フリマ札幌
10月 文学フリマ福岡……

津々浦々。
そんな予定が入っている。

……いかん。足も宿も一切手配してないぞ。
ついでに言えば仕事の都合もつけてないから長くても旅程は一泊二日。
そもそも私は薄給の身の上で、そんなに金があるはずもない。

しかし、結局欲求はほとばしってしまったので行かないという選択肢はなかった。
まずは行くぜ大阪。

旅行筋の衰え

元来アクティブな方ではないから旅行の計画や準備、片付けが苦手だ。
旅行は好きだがその前後の作業が嫌い過ぎる。
今も新幹線とホテルを決めるためにこんなに時間をかけている。

この性分が加速したのは、明らかにコロナ禍の時期からだった。

それまでは例え準備が億劫でも時折旅行に出かけていた。
旅行の楽しさが準備の苦しさに勝っていたのだ。
それが今や完全に逆転してしまっている。

私はこれを、コロナ禍で使わなくなった旅行筋が衰えたせいだと思っている。

筋肉を使わなければ衰えるのは周知の事実だが、感情にも目に見えない筋繊維はあって、定期的に刺激しなければ体は不要とみなし切り捨てにかかるんじゃないか。よくそんなことを考える。

旅行筋もその一つだ。
旅行に行かなければ旅行を楽しむ筋肉は衰え、旅行に出かけられなくなり、果てはおうちから出られなくなりルーティンをこなす以外にやれることがなくなる。
結果、肉体の筋肉も衰えるのである。

軟弱者を脱したい

旅行への欲求以外にもあらゆる感情が筋肉と同じような性質を持っているような気がする。
恋愛筋、自炊筋、努力筋、人の誕生日覚える筋など、なんだってそうだ。
そしてそういった感情の変化を表す最たるものが、表情筋だったりするんじゃないか。

表情筋の衰えは感情筋肉(造語)の衰えから始まる。
そして始まる心身の老化……。

絶望しかない。
私の体が軟弱なのは、運動不足ってだけじゃない。
感情筋が衰えて、それが体に影響を及ぼしているに違いない。

感情と肉体が結びついているのも周知の事実だろう。
これは個人差があるだろうが、私の場合、肉体の衰えよりも感情の衰えの方が現段階ではゾッとする。
だからまず、軟弱者を脱するために感情面を鍛えていくのが良かろう。
その後、体を鍛えよう。それがいい。筋トレとか走るのは、その後の話である。

決して運動不足から逃げているわけではない。合理的な判断である。

だから大阪へ張り切って行く

今回の大阪は旅行筋のリハビリとする。
大阪に着いて満足し、旅行先でスマホばかり見ているなんて馬鹿なことにならないよう気を引き締めねばならない。
肉体同様、感情の筋トレにも苦難が伴う。
己を律する必要がある。

そのために周到な準備を行い、入念な下調べを怠らず、
朗らかにイベントに参加し、観光をして、
美味いものを余さず食べる努力を重ねることをここに誓おうと思う。

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