すすき野原の思うような景色が見られず、すごすご帰路に着こうと仙石高原のバス停まで来た時でした。
少し離れたところにお洒落な建物があることに気が付きます。窓から明かりがもれていて、なんとも暖かそうな気配です。
グランリヴィエール箱根本店は仙石原にあった
バスが来るまで時間があることですし、興味本位で近づいてみるとよく見知ったロゴに驚きます。
GRANDE RIVIERE
そして「箱根ラスク」の文字。
と、くれば箱根に住む人ならピンと来るはず。
箱根土産の定番、箱根ラスクを製造する「グランリヴィエール箱根」のお店です。
本店が仙石原にあることは知っていたのですが、こんなにもすすき野原の近くにあったとは。
グランリヴィエール箱根の箱根ラスクは、お土産屋さんに行くと必ずずらっと数種類並んでいます。箱根が温泉街ということもあり、お土産の多くはほっこりとしたイラストや日本文化を押し出したデザインで売りだされていますが、この箱根ラスクは一味違います。
シンプルな白いパッケージに紺色の飾り文字で「GRANDE RIVIERE箱根」の文字。
その西洋的なデザインはお土産品の中では目新しく1度見たら忘れません。
ちなみに「GRANDE RIVIERE」とはフランス語で「偉大な川」とか「大きな川」という意味です。
創業年や名前の由来について調べてみたのですが、ネットでは詳しい記事は見つかりませんでした。印象としては、比較的新しいお店なのかな。
商品ラインナップはラスクのみですが、味のバリエーションが豊富で人気がある。
らしいです。
実をいうと私は食べたことがないのでした。
頻繁に見かける度にその洒落たパッケージに惹かれて買おうか迷うのですが、「所詮ラスクでしょ?」といった侮る気持ちが出てきてしまって購入には至っていません。
「ラスクとは古くなって固くなったパンを美味しく食べるための料理」というどこかで仕入れた雑学が、昔から私の中でラスクの価値を下げています。
実際はハラダのラスクなど本当においしいラスクがあることは知っていますし、食べたくなることもあります。
やっぱりそうは言ってもおいしいですし。
しかしケーキやクッキーやお饅頭などのおやつの代表格達とラスクの間には、常に越えられない壁が存在しているのでした(あくまで私の中で)。
良い機会ですし箱根ラスクを食べてみることに決めました。
さっそく入店です。
1階はお店でした
1階はずらずらずらとひたすら箱根ラスクが並んでいます。
ラスクの味の種類は豊富ですが、それらのパッケージには大きな差はありません。
多くは印字してある味の種類が異なるだけなので、比較的統一感のあるパッケージが並びます。
お洒落。
特にお土産を買う予定もありませんので2階のカフェスペースを利用することにしました。
1階で商品を購入し、2階で食べることができるようです。
6枚入りを1つ買おうかとも思ったのですが、カフェメニューを見てみると3枚200円で販売しているものがあったのでそれを購入しました。
あったかい珈琲もついでに購入。
前に並んでいた関西弁の家族が数十袋ものラスクを購入しているのを見て、改めて箱根ラスクの人気を思い知らされます。
気づけば私の後ろにもカゴいっぱいにラスクを積んだカップル、その後ろにもラスクを手にしたおばさまのグループが次々に並び、店員さんはせっせと大きな袋にラスクの袋を詰めていきます。
そんなに人気なのか箱根ラスク。
2階はカフェスペースでした
階段を上って2階にあがるとカフェスペースがあります。
机と椅子が並んでいるだけのスペースですが、明るく居心地よさそうな空間です。席数も多いです。
窓からは今は暗くてよく見えませんでしたが、すすき野原が見渡せます。
壁には春夏秋冬それぞれの季節に撮られたすすき野原の写真が展示されています。
どうやら野原を訪れた観光客が撮った写真のようです。
四季ごとに分けて展示することで季節が移り変わる様子を比較して見ることができました。
私は秋の見ごろを逃してしまいましたが、霜が降りたすすき野原もまた違った風情があり、これから来る季節が楽しみに思えます。
さて、気になるラスクのお味。ラスクの味のチョイスは店員さんに任されます。
味を気にせず食べてしまったので正確には覚えていないのですが、おそらくプレーンとアーモンドが表面についたのとあと何かの3種類でした。
結論からいうと美味しかったのでした。
サックサクです。
しかも甘すぎることなく、ほんのり甘みを感じる程度です。
舌にのせるとじゅんわり溶けていく感覚が癖になります。また、3種類あるのがやはり楽しいです。味の違いはもちろん、アーモンドが付いているものは食感にも違いがあって食べ比べる楽しさと贅沢感があります。
シンプルな分、飽きが来ません。
おそらくリピーターが多いお菓子なのではないでしょうか。
正直なところ、食べた瞬間あっと驚くような華やかさや意外性はありません。
しかし、紅茶や珈琲を飲んだ時、ふと1枚つまみたくなる、お菓子箱の中にいつも何枚か入っていてほしい、そんなお菓子です。
キーボードを叩いているまさに今、サクサクとかじりたくなります。
私は実際に購入に至るまで時間がかかりましたが、2度目の購入はそう遠くない日に訪れる気がします。
すでに次はチョコレートでコーティングされたものが食べたいなぁなどと考えてしまいます。
楽しみです。
1度食べてみると人気の理由にもうなづけるのでした。
最後に美味しい発見があり、満足です。
さて、そろそろ帰路に着きたいと思います。
次にお出かけするときは晴れるといいなあ。
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